2003年、5月。
私の生まれ故郷は長野県は駒ヶ根市。中央アルプスの木曽駒ヶ岳のふもと、諏訪湖より伊奈方面に南下していったところにある、小さな街です。
新緑が綺麗なこの季節の信州は、走っていてとても気持ちがいい。円偏光フィルターなんか通さなくたって、空はグンと青いし、緑もそれは深いものです。今回はその駒ヶ根を起点に、三州街道、国道256号は清内路峠、木曽川と並行する中山道を走ります。
まずは三州街道を南下していく。目の前に広がる南アルプスの雄大な光景に、ついついバイクを停めて、見愡れてしまう。まあ、ゆっくり行こうやと、木曽駒ヶ岳。ふっと道ばたにはたんぽぽがたくさん咲いておりました。なんとも牧歌的な光景の中を走り、ちょっとルートチェンジして、最近開通した飯田市の「南信州フルーツライン」を走りました。ナシの花も、林檎の花も、まだ最盛期ではないようです。
↑写真をクリックすると拡大します。(キャプション付きです。)
飯田市の市街地を抜けて、国道153号は、途中、国道256号に分岐します。ここから、下伊那郡は清内路村を北西に向かって南木曽町へ出るのですが、この256号の沿道は、ちょうど「花桃」が満開の時期でした。途中のワインディングも気持ちよく、。眩しい紅の中をひた走る、5月上旬のお勧めルートです。
↑写真をクリックすると拡大します。(キャプション付きです。)
国道19号は中山道、いわゆる木曽路に入って今度は諏訪を目指して北上していくわけですが、道中、馬籠、妻籠といった宿場町は連休という事もあり、込んでて立ち寄る気がせず、木曽川を左にみながら眈々と北上。クルマの流れもそれほどよくなく、あー、眠くなってきた。しばらく行くと、眼下に奇怪な岩が!ここが浦島太郎伝説で有名な、「寝覚めの床」です。俺も覚めたッ!バイクを降りてしばらく散策する事に。
↑写真をクリックすると拡大します。(キャプション付きです。)
寝覚の床を発って、19号をさらに北上していくと、島崎藤村の「夜明け前」の舞台となる奈良井宿に辿り着きます。ここは、木曽郡楢川村です。木曽漆器が有名なこの地の道の駅、奈良井木曽の大橋で休息。多くのツーリングライダーさん達がおり、信州のお勧めルートの話題でしばし盛り上がりました。くっそー林道走れるバイクの人はいいなぁとつくづく思う。
↑写真をクリックすると拡大します。(キャプション付きです。)
信州を走るなら、やはり新緑の季節が最高です。このころの信州はなんだか、空気が一番クリアな場所かも知れません。たくさん見どころがあるので、いつもルート設定に迷ってしまいます。オフ車に乗りたくなるほど、素敵な林道も多いです。
さて、私の故郷は駒ヶ根市なのですが、ここの名物といったらやはり「ソースカツ丼」という事になるでしょう。これを食べる事を目的に、ツーリングコースに選ぶライダーも多いと聞きます。ごはんの上にせんキャベツと、特製のソースに漬けたトンカツをのせてあるものですが、そのソースの味といったら、ごはんにもキャベツにも、カツにもマッチし、それぞれのうまい部分を調和させ、口の中で三重奏を奏で、かつ、しつこくない。まあ食べてみてくださいな。その旨さは言葉では到底伝わるもんではありません。(わたしは小さいころからカツ丼といえばこれだったので、他の土地の、いわゆる卵でとじたカツ丼はカツ丼ではないと思ってた。)
都内より駒ヶ根にアプローチするならば、中央道は南諏訪のインターで降りて、国道20号をちょっぴり北上して、諏訪の手前で国道152号(杖突街道)に入ります。この杖突峠のワインディングは最高に気持ちがいいです。クルマも少なく、快適に走れます。(中央道をそのまま行って、駒ヶ根インターで降りればなお近いですが、それでは勿体無いです。ぜひ、杖突街道を通ってみて下さい。)
杖突峠を越えると、高遠ののどかな、それはのどかな田園風景が続き、春には桜の名所、高遠の城下町を抜け、361号に乗って伊那市へ。ここで名物、ローメンなど食して、天竜川を渡るとすぐ、153号に乗っかって南下。伊那市から約10キロで駒ヶ根です。駒ヶ根から南木曽へのルートは上記のテキストと、下の地図を参照して下さい。
飯田の市街地でちょっと迷いやすいので注意して。
top に戻る